どくどく記 〜読書と独学の記録〜

読んだ本の記録と、独学のアウトプット。現在は情報セキュリティの勉強中。

本を買いすぎる人のための「本の買い方」を検討する


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僕は本を買いすぎる。

絶対量が多いというより、自由に使えるお金に対して買う額が多い、という意味だ。

あるいは、集中して本を読める時間内に読みきれないほどの本を買っている、という意味でもある。

そこで、以前も記事中で取り上げた『ヘッセの読書術』から、本を買いすぎないで済む方法を学び取ってみようと思う。

 

文庫 ヘッセの読書術 (草思社文庫)

文庫 ヘッセの読書術 (草思社文庫)

  • 作者: ヘルマンヘッセ,フォルカーミヒェルス,Hermann Hesse,Volker Michels,岡田朝雄
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 2013/10/02
  • メディア: 文庫
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 

ただし、この本が扱う読書術は、あくまで「文学作品」を前提としている。

その点は考慮して学ぶ必要がある。

 

 

二回目までは借りて読む

検討すべきは、同書中の以下の箇所だ。

 

君が二度読んで楽しんだ本は、それが効果であろうとなかろうと、ぜひとも買うべきである。

私の友人のひとりは、まず一回か二回読んでみて満足しなかった本は決して買わない。それでもなお彼はたくさんの本をもち、それらを買ってから例外なしに何度もくりかえして全部、もしくは部分的に読んで楽しんでいる。(P.17-18)

 

ヘッセは、本の真価は二回読まなければわからない、と言う。

 

二回目読むまではいわば「デート」の段階で、相手=本のことをよく知っていくフェーズ。

三回目からようやく「お付き合い」がスタートする、というイメージだろうか。

 

じゃあ二回目まではどうやって読むんだ、ということになるが、

ある本を知って、初めて読むためには、どこでも公立の図書館を利用することができる。(P.19)

というわけである。

 

だから、本を物色したい欲を抱いたら、まずは図書館へ行け

書店に立ち寄り、気になる本を見つけたら、タイトルをメモして図書館へ行け

 

 

新しい本・書き込みたい本は?

図書館を利用する方法には難点もある。

  • 新刊本は所蔵されていない。
  • 書き込めない。

 

新刊本をどうしてもすぐに読まなければいけない状況ならば、これはもう買うしかない。諦めよう。

 

「書き込めない」問題については、ちょっと考える必要がある。

僕は、本に書き込みを入れながら読み、その書き込みを定期的に見返すことで、本の内容を思い出している。

一度しか読まなくても、書き込みという過程を経ることで、その内容を自分の中に取り込みやすくなる。

 

図書館の本には、書き込みができない。

買えば、最初から書き込みができる。その結果、内容をよく記憶できるなら、むしろ効率はいい

 

さあどうするか。

 

 

「効率的に量を求める読み方」への批判

ヘッセは、「速読で大量に読む」という読み方を批判している。おそらくは、その裏側にある「効率重視の読み方」という考え方に対しても批判的なのだろうな、と感じる。

例えば、以下の部分。

 

ただ一回限りの、義務的な、あるいは好奇心からする読書では、決して本当のよろこびや、深い楽しみを味わうことはできず、せいぜいその場限りの刺激的な、すぐさま忘れられてしまう緊張を楽しめるにすぎない。(P.17)

あるいは、

私たちは書物をのべつまくなしに見境なく読んだり、あまりにも性急に、次から次へと度を越した速さで読むのではなく、受容能力のある都合のよい時間にゆっくりと楽しんで読まなくてはならない。(P.24-25)

この部分もそうだろう。

 

僕は最近、ギリシア古典として名高い、ホメロスの『イリアス』と『オデュッセイア』を通読した。

これらの作品に対する僕の取り組み方は、まさにヘッセが言う所の「義務的な、あるいは好奇心からする読書」だった。

  • 「教養人たらんとするなら、このような古典は読んでおかなくてはならないだろう」という義務感

あるいは、

  • 「有名な本だから、どんなものなのか内容が気になる」という好奇心

これらによって、僕は『イリアス』と『オデュッセイア』を手に取り、なんとか読み切った。

僕なりに楽しく読むことはできた。特に『オデュッセイア』は、昔から好きだった「遭難・冒険物語」だったので、ワクワクしながら読み進めることができた(小学生の頃は『十五少年漂流記』を愛読していた)。

 

しかし、ヘッセの言うように、僕がこれらの作品から「本当のよろこび」や「深い楽しみ」を得られていたとは思われない。

「とりあえず、読んでおかなければならない本を読めて満足した」という義務感の充足。

そして、「とりあえず、どんな内容なのかわかって満足した」という好奇心の充足。

得られたのはせいぜいこんなところか。

 

これは、僕が思い描く「教養人」の精神とは違っていると思う。

 

 

本も人も、一対一のゆっくりした付き合いが好き

思うに、本との付き合い方も人間と同じようなものなのだろう。

 

僕は、大勢でワイワイ騒ぐ飲み会が苦手だ。

あちこちで次々と色々な話題が持ち上がるし、人のグラスの空き具合やタバコの火に気を配って、心を落ち着けて料理の細かなニュアンスを楽しむ暇もない。

「みんなで盛り上がった」という一体感の他は、何も得られないと思う。ノリに任せてお酒をたくさん飲めば、健康にもよくない(以下、いくらでも批判できるので省略する)。

 

その一方で、気の合う人とカフェでゆっくりおしゃべりするなら、何時間でも楽しめる。

話題は移っていくが穏やかなものだし、相手の声色や表情に意識を向ける余裕もある。

時には黙ってコーヒーを飲みながら、相手の言葉を咀嚼していてもいい。そうして腑に落としてから、自分の言葉を探し、またおもむろに話し始めてもいい。

そんな人との関わり方が、僕は好きだ。

 

本との付き合い方も、同じようにとらえてみよう。

「たくさん読め!速く読め!人生は短い、効率的に生きろ!!」というスタンスは、頼もしいが、疲れてしまう。

時には、そんな読み方をせざるを得ない時もあるだろう。しかし、僕の場合、そうした読み方を続けていると、何か自分にとって大切なものが失われてしまいそうな気がして不安になる。

ゆっくりと、本と過ごす時間を大切にしながら、読書を楽しみたいと思う。

 

 

結局どういうこと?

話が脱線してしまった。つまり、こういう話だ。

  • 買いすぎないためには、図書館を活用すること。
  • 問題は、図書館の本には書き込みができないということ。
  • たしかに、書き込みをすることで、読書の効率は上がる。
  • しかし、効率を追求する読み方自体が、自分のスタンスに合わない。
  • だから、新しい本を読み始めるときは、二回目までは図書館で借り、三回目に買うことにしよう。

ちなみにこれは「新刊本」には使えないし、図書館にない本にも使えない。

そこでもう一つ、買いすぎ抑制のための案がある。

だが、それを書くのはまたの機会にしよう。今日はもう遅いので。

 

 

文庫 ヘッセの読書術 (草思社文庫)

文庫 ヘッセの読書術 (草思社文庫)

  • 作者: ヘルマンヘッセ,フォルカーミヒェルス,Hermann Hesse,Volker Michels,岡田朝雄
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 2013/10/02
  • メディア: 文庫
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