どくどく記 〜読書と独学の記録〜

読んだ本の記録と、考えた事のアウトプット。

独学の先に目指すもの:生存

 

1 独学者、書斎を見つける

独学者としての目下の悩みは「書斎がない」ということである。

必要なのは、良い椅子と、良い机。それから、良い照明に、良い音楽。そして大事なことだが、良い静寂。これらの要素を、我が家に求めることができない以上、外で確保するほかない。

最初に思い浮かぶ候補地は図書館だが、古い施設だからか、椅子が良くない。また、「クレーマー」のような利用者が大声を出していることがあって、案外うるさかったりする。チェーン展開のカフェテリアは明るすぎるし、音楽が大きくて気が散る。バーの類は設備や環境は良いのだが、一回の利用に金がかかりすぎる。良い場所は得難い。

 

ようやく今日になって、安息の思索空間を見つけたのであった。

そこは、自宅から徒歩10分の喫茶店だった。近すぎて、逆に見落としていたらしい。昔ながらの喫茶店ゆえ、喫煙する客がいるのが難点ではあるが、それ以外の環境は良好だ。ついでにいえば、コーヒーが美味いのも高得点である。

そんな「外部書斎」で考えてみたことを、リハビリがてら書いてみようと思う。

 

2 時には我が身を振り返り

本ブログ「どくどく記」の「どくどく」は、ご存知の通り、「読書・独学」の略である。

たまには原点回帰を、ということで、自分の読書に際しての問題意識や、独学への取り組み方を振り返り、捉え直してみた。

その結果、僕の「読書・独学」には、3つの目的があるようだった。

  1. 生存を図るため
  2. 真実を掴むため
  3. 仕事に活かすため

 

この記事では、以上の3つの目的を全部まとめて書こうとしたのだが、長くなりすぎたので、ひとまず「生存を図るため」という目的に焦点を当てて書いてみようと思う。 

 

3 本論:生存を図るための独学

3.1 生存を脅かすリスク

世界情勢の変化が激しい。目下の懸念は、北朝鮮の核ミサイルとイスラーム原理主義過激派のテロリズムだとして、長期的に見れば、「社会主義現代化強国」を目指す中国の台頭が日本の安全保障にとって最大の脅威になることは、歴史に照らしてみても明らかである。

一方、日本国内はというと、少子高齢化で社会保障が破綻するだとか、首都直下型地震が間近だとかで、やはり先行きは暗い。何かと話題のAI産業も、世界的な水準からは大きく遅れをとっていると聞く。

個人的なことを考えると、僕は現在28歳で、そろそろ健康の「曲がり角」であると認識している。実際、疲れやすかったり、太りやすくなってきたのを感じている。今のところ、夫婦ともに健康ではあるけれども、今後どうなるかはわからない。

 

3.2 働き続け、収入を得続けるために

以上のような状況で、どうにか家族と自分と、できれば身近にいる大事な人を守りながら生き延びたいと思っている。

生き延びるために、さしあたり必要なのは衣食住の確保だ。略奪するのでなければ、交換で入手するのだから、貨幣を持たなければならない。

貨幣を得る手段は複数あるが、僕は、会社を興し運営していく能力が自分にあるとは思わない。投機の才能もないだろう。よって、必然的に雇用労働の道を行くことになり、すなわち「雇用労働を継続できる能力をいかにして得るか?」と考えていくことになる。

 

3.2.1 変化する

変化する環境の中で、「雇用に値する労働者」であり続けるためには、自分自身もまた変化していくことが必要だ。……辛いことではあるが。

リンダ・グラットンとアンドリュー・スコットの共著『LIFE SHIFT』には、以下のように書かれている。

これから訪れようとしているのは、スキルの価値が瞬く間に変わる時代だ。そういう時代には、手持ちのスキルでよしとせず、新しいスキルの習得に力を注がなくてはならない。(p.8)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

 

 

3.2.2 どう変化する

闇雲に変わればいいというものではない。

社会全体の「変化の方向性」を予感し、それに合わせた変化でなければ、生存には役立たない。今の時代に「電話交換機」や「ファックス」の使い方を覚えたって、労働者としての使用価値はほとんど増えない。使用価値のない労働者は、需要されない=雇われない。

 

ともかく必要なのは「新技術への適応」だ。

例えば、この文章はパソコンで作成しているが、ほんの50年前、パソコンはごく一部の限られた者しか利用できなかった。それが今では、オフィスの必需品になっている。パソコンをろくに使えない「古い」人たちは、率直に申し上げて、職場の厄介者になっている。

同じように、AIをはじめとする各種の科学技術は、今後、人間の働き方を大きく変えていくことになるのだろう。その結果、どのような労働環境が生まれるのか、現在ついている仕事がどうなってしまうのか、僕にはほとんど予測ができない。

 

それでも、大まかな「変化の方向性」ならば、見えそうだ。

その方向性とは……まあ、ここで真新しい見解を発表するわけではなく、散々テレビや雑誌で特集されているように、誰もが「AI」や「ビッグデータ」を無視して生きることはできなくなる、というだけの話だ。なんのひねりもない。

問題は、根っからの文系路線でやってきた僕にとって、「AIもビッグデータとやらも縁遠い世界の出来事である!」ということだ。これは非常にまずい。

 

3.3.3 具体的な取り組み

ということで、今、「プログラミング」と「統計学」に大急ぎで取り組んでいる。(学習のモチベーションを保つために「技能習得ブログ」を別に開設してみたのだが、やはり更新を止めてしまっていている。)

これらの学問・技能の特徴は、「分野横断的」であることだ。竹村彰通『データサイエンス入門』には、このように書かれている。

情報技術はさまざまな産業分野に共通に役立つ汎用的あるいは横断的な「横串」の手法である。統計学も典型的な横串の手法であり、同じ統計的手法が経済学でも医学でもほぼ同様の形で用いられている。(p.16)

データサイエンス入門 (岩波新書)

データサイエンス入門 (岩波新書)

 

 

「分野横断的」な技能を得ることには、懸念もある。競争相手が多くなりすぎるのではないか、ということだ。これについては、需要との兼ね合いによるので、なんとも予測しがたい。

ただ、「情報処理推進機構」によれば、IT人材については「不足している」という意見が多いようなので、当面は過剰供給ということにはならないかもしれない。

www.ipa.go.jp

 

また、こうも考えられる。「AI」や「ビッグデータ」を扱える能力は、「読み・書き・計算」レベルの当たり前の技能になるかもしれない、と。

「読み・書き・計算」ができる人間は、すでに世界中にごまんといるわけだが、それらのスキルゆえに彼らが労働市場におけるライバルになっているかというと、決してそうではない。「読み・書き・計算」は持っていて当然の技能であって、むしろ「それ以外の要素」で差別化が図られている。そのような状況にある現在、「読み・書き・計算」ができない者が安定した職につくことは難しい。

同様に、「AI」や「ビッグデータ」に関して無知な者は、将来、苦しい生活を強いられる……かもしれない、これはいささか悲観的に過ぎる予測ではあるが。

 

 

4 健康を維持するために

そろそろ風呂に入って寝なければならないので(現在午後11時である)、この項では、僕が利用している「参考図書」を紹介するだけにとどめる。

 

4.1 睡眠

健康維持のために睡眠が重要なことはわかっている。だが、「目の前の課題」を優先するあまり、ついつい削ってしまいがちなのも睡眠だ。

睡眠不足を解消するための「ショック療法」的に使えるのが以下の本だ。

睡眠負債 『ちょっと寝不足』が命を縮める (朝日新書)

睡眠負債 『ちょっと寝不足』が命を縮める (朝日新書)

 

 

例えば、フィンランドで行われた睡眠時間と認知症のリスクの関係性に関する調査が紹介されており、

40〜50代の睡眠時間と、その後の認知症のリスクを調べた結果、睡眠時間7〜8時間の人に比べて7時間未満の人は、認知症のリスクが1.59倍高くなったという結果が出ている。(p.74)

などの記述を読むと、「やべえ、寝なきゃ」と思える。

 

4.2 食事

次に重要なのは食事だ。

僕は以前、ベジタリアン風の食生活をしてみたり、玄米菜食に取り組んでみたり、1日1食やら何やら、色々怪しげな食事法にも挑戦してみた。

で、回りまわって、「科学的知見に基づいた食事にしよう」という結論に至り、今のところ、何を食べるかはこの本を参考にしている。

世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事

世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事

 

 

巷の健康本にありがちな個人の妄想ではなく、きちんとした統計データに基づいて書かれているので、内容は信頼に値する。(名前がキャッチーなせいで、ちょっと怪しいのが難点ではある。が、良書だ)

僕が「統計学」を優先して学び始めた理由の1つには、この本が提示する根拠データを理解したかったから、というのもある。

 

4.3 運動

老いて動けなくなっては困る。体を動かすのは関節であり、関節を動かすのは筋肉である。だから、関節を動かす筋肉を維持すれば、いつまでも動けるはずだ。

以下の本は、関節周りの筋肉を鍛える方法を提示する。

関トレ 関節トレーニングで強いからだを作る

関トレ 関節トレーニングで強いからだを作る

 

 

Amazonのカスタマー・レビューにも書かれているが、図の少なさと解説が端的であるため、どのような動作をすればいいのか、最初はイメージしにくい。だが、冒頭部の「筋肉の図」を参照し、自分の筋肉の動きに対して感覚を研ぎ澄ませて動作を続けて行けば、次第に「あ、この動きでいいんだな」とわかってくる。

ちなみに、この「関トレ」は即効性もあるようだ。実際、僕は腕立て伏せの際に右肘が痛くなりやすかったのだが、「関トレ」を始めてから痛みがなくなった。それも、わずか1週間程度で起きた変化であり、その即効性には驚かされた。

 

4.4 ストレス

健全な精神は健全な肉体に宿るという言葉は、心身一如の真理を表現している。

裏を返せば、不健康な精神は健康な肉体を侵すということでもある。ストレスの管理は、健康維持の最後の仕上げと言える。

効果的なストレス管理法は人によって異なる。僕はこの本と相性が良い。

自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術 (朝日新書)

自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術 (朝日新書)

 

 

概して、自衛官の文章は淡々として歯切れがよく、主張内容がわかりやすい。目的を達成するために何をすればいいか明確なので、実生活に取り込みやすい利点がある。

「2〜3倍モード」や「7〜3バランス」などの概念は、日常的なストレス管理ですぐに使える。詳細を書くと長くなってしまうので、気になる方はぜひ書店で手にとってみてもらいたい。*1

  

5 風呂へ

やっと終われる。結局、約5000字も書いてしまった。一旦書き始めると、筆が止まらない。書くことが好きなのだ。

良い睡眠のためには、風呂でリラックスする時間も大切。数十年後の人生のためにも、今日の風呂を楽しんで、寝ます。

 

それではまた。

 

 (180817F 加筆修正)

 

*1:180817F

「7〜3バランス」については、この記事ですでに触れていたので、簡単に知りたい方は読んでみてください。

www.redphos.com