どくどく記 〜読書と独学の記録〜

読んだ本の記録と、考えた事のアウトプット。

独学の記録を開始/1月4週の独学テーマ(と結果)

(190127月 結果を追記)

 

方向性なき独学が大成することはなさそうに思われる。せいぜい、単なる雑学の寄せ集めに終わってしまうだろう。

独学の方向性を制御するためには、①目標を明確にし、②現状を把握し、③課題を設定し、④期限を設定し、⑤実行し、⑥進捗を記録し、⑦反省すること……が肝要だ。ブログを活用し、この制御過程を実現してみようと思う。

 

実を言うと、これまでもノートやルーズリーフを使って記録していたのだが、続かなかった。理由を考えてみたが、「過去の記録を活用しづらい」という点が挙げられる。ノートは検索能力が致命的に低い。知的活動は基本的にアナログ媒体で行っているのだが、「記録・参照」に関してはデジタル化するべきだと判断した。

とは言え、これは現時点での判断であって、恒久的な方針ではない。

とりあえず何でもやってみるのである。

 

というわけで、1月4週の独学テーマ。

 

素読『法句経』

ここ1年くらい、素読をしている。

我ながらよく飽きないものだと思うが、音律のある文章を読むのは実に心地いいもので、自然と続く。漢文書き下しの独特のリズムは、昔から好きだ。ラテン語の堂々たる韻律も爽快である。

今は『法句経』を読んでいる。

法句経 (講談社学術文庫)

法句経 (講談社学術文庫)

 

 

「仏教版の論語」と思えばいいらしい。仏陀の教えが、短い韻文の中にぎゅっと濃縮されて表現されている。

講談社学術文庫版を使っているが、この翻訳がまた良い。今まで手にした翻訳本の中で、一番好きかもしれない。

 

素読は、独学にとって必ずしも必要なものではないかもしれない。

けれども、準備運動として続けているうち、自然と古典の内容が体に染み入ってくる感じがする。それは、巡りめぐって独学にも効いてくるだろう。

 

結果

1周読み終わって、今は2週目。

飽きるまでは読み続けようと思う。喉の奥を広げ、声を腹と繋げて、朗誦するように読み上げると、気分も落ち着いてくる。これは一種の瞑想かもしれない。

www.redphos.com

 

 

基礎知識「生物学」

この世界の姿を自分なりに把握し、その動きを掴みたいと思っている。これが僕にとっての独学の、抽象的ではあるが全体的なテーマである。

そのような大きな目標に向かうためには、今まで逃げてきた数学や化学をはじめとする理系の知識が必要だ。さらに、文系の方面もあやふやなことが多い。ここらで基礎固めに取り組んでおかなければ、時間切れになりかねない。

 

佐藤優氏は、ある著書の中で「教養の基礎を作るのにセンター試験を活用すると良い」と述べている。理由は、「それだけのことがわかっていれば学術書を読んでいけるから」だそうだ。実にわかりやすく、明快な指標である。

 

単純な僕の思考回路は、実に素直に「よし、じゃあ常にセンター試験全科目で8割くらい取れるようになっておこう」と言う目標を出力した。

ここで言う「全科目」を具体的に羅列すると、国語、世界史、日本史、地理、倫理、政治経済、現代社会、英語、数学1A、数学2B、生物、化学、物理、地学の14科目、ということになる。

期限は40歳とした。それまでに、14科目で8割を取れるような基礎知識を身に付ける。そして、その後も常にこの水準を維持する。今29歳なので、かなり余裕を持ったスケジュールだ。しかし、これから本格的に育児が始まるので、なかなか勉強の時間が取れないことが予想される。社会人の独学は「長すぎるかな?」と思うくらいの期限設定でちょうどいいと思う。

 

1月から2月にかけては、生物学に取り組むつもりだ。

参考書は、

新しい高校生物の教科書―現代人のための高校理科 (ブルーバックス)

新しい高校生物の教科書―現代人のための高校理科 (ブルーバックス)

 

これをベースに、副読本として、

生物から見た世界 (岩波文庫)

生物から見た世界 (岩波文庫)

  • 作者: ユクスキュル,クリサート,Jakob von Uexk¨ull,日高敏隆,羽田節子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/06/16
  • メディア: 文庫
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この本を「遅読」している。

『生物から見た世界』は、國分功一郎『暇と退屈の倫理学』の中で紹介されているのを読んで以来、ずっと読みたいと願い続けてきた。冒頭で「環世界」という概念が導入され、人間中心の世界の見方を相対化する。この「環世界」の発想は、「人間と生物」という対立関係のみならず、「自分と他者」という人間関係にも応用可能だと思われる。難解だが、非常に面白い。

 

再確認するが、「センター試験8割」というのはあくまで「基礎づくり」にすぎない。メインは、基礎知識を踏まえた上で取り組んでいく独学だ。「世界を把握する」というテーマが本丸である。

 

結果

テキストの方は、「目次暗記」を終えた後、第2章の半分まで進んだ。やはり目次暗記はいいね。内容が整理されて頭に入るので思い出しやすい。

『生物から見た世界』は停滞中。通勤電車で読んでいたのだが、他に読みたい本ができてしまい(『歴史という教養』)、後回しになっている。このような浮気は良くないのだけれども、まあこういうこともある。

 

STEM「機械学習」

この世界を理解する上で、「技術」の進歩についての知識を欠くことはできない。

過去の人類史を振り返ると、技術が人間社会を大きく変質させてきたことがわかる。農業、文字、騎乗、火薬、航海、蒸気機関、電気、インターネット……そして次なる革命的技術と目されているのがいわゆる「人工知能」である。*1

 

もっとも、人工知能ブームは初めてのことではない。過去にも何度か、「人工知能で世界が変わるぞ!」と大騒ぎしたことがあったらしい。今回もから騒ぎで終わるのかもしれないが、しかし、本当に大変革が起こるとしたら、それは、世界を把握したいと願う者にとって、見逃すことのできない一大イベントである。

渦中に飛び込んで自ら変革を起こすようなことは、僕にはできない。しかし、オブザーバとしてこの大きな流れを見定めるくらいはできるかもしれない。そして、自分の場所に対して波及してくる影響を分析し、可能な範囲で適切に対処したいと思っている。

そのためには、大変革の中心的な物事について、正確に理解している必要があると思う。人工知能について最低限の知識を持っていないと、変化の様子を観測することさえできない。

 

能書きが長くなったが、今、こんな勉強をしている。

www.coursera.org

 

ネット上で機械学習について学べるサービスだ。全編英語のビデオ講義なので、今の僕には非常にハードだが、 やりがいはある。概して、楽して覚えた物事はすぐに忘れるのである。多少苦労した方が良い。

 

それから、書籍でも。

ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装

ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装

 

 

ビデオ講義の内容と相補的なので、学習効率が少し上がっていると思う。同じ内容を複数のやり方で学ぶのは、独学のコツの1つではないだろうか。

 

結果

順調とは言えないが進んでいる。誤差逆伝播法の実装を体験した。

 

語学1「英文只管朗読」

やりたいことをやろうと思ったら、常に英語がつきまとう。

インターネット上の情報のほとんどは、英語だ。読みたいと思う文献が英語ならば、英語で読むしかない。上記のビデオ講義も、できれば日本語が良かったけれど、講師が英語で話すなら、英語で聴くしかないのである。

好き嫌いではなくて、やらざるを得ない。これは「必要」から行う語学である。

 

それで、具体的なことを書いていこうと思うが、僕は現在「只管朗読」という修行じみた勉強法に取り組んでいる。

以下のサイトに詳しい。

katsuura-eigojuku.com

 

単純な僕の思考回路は、これまた実に素直に「よし、じゃあやろう」と決意し、一冊の参考書を購入することを決定した。それから、もうかれこれ半年くらいだろうか、1日約20分、この本をひたすら読み続けている。

新・基本英文700選 (駿台受験シリーズ)

新・基本英文700選 (駿台受験シリーズ)

 

 

この例文集は、『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』の著者である新井紀子さんをして「私はそれを暗記して一橋大学に合格しました」(同書、p.99)と言わしめる、伝統的かつ実力の保証された一冊だ。

上記のサイト「かつうら英語塾」でも紹介されており、「奇跡のような書かもしれない」と褒めちぎられている。

 

しかし最近、『700選』に少し不満が出てきた。基本的に単文で構成される本書では、まとまった英文を読むのに必要な「流れやリズムに対する感覚」が養われない。内容についても、「只管朗読」としては少しハイレベルである。なぜかと言うに、そもそも「只管朗読」は、中学レベルの教材で十分である、とのことであるからだ。

まあ、『700選』も継続して取り組むには取り組むが、もっと簡単な中学レベルの適当な読み物があるといい。書店へ赴くと、そこには驚きの出会いがあった。

中学版 速読英単語 高校入試突破のための必須1300語

中学版 速読英単語 高校入試突破のための必須1300語

 

 

懐かしの『速単』! まとまった英文を読みながら、自然と単語を覚えていける、優れた単語帳である。大学入試では「必修編」にお世話になった。「中学版」が出ていたとは知らなかった。時は流れている。

ともかく、また『速単』に力添えを願うこととした。なんだか、かつての戦友と再会して共闘するような、熱い展開である。僕の中では、そうなのだ。

 

それにしても、『700選』といい『速単』といい、良い参考書は廃れずに残っていくものなのだなぁ、と実感。そういえば、世界史を勉強し直す時も、受験当時の愛用書を書い直したのだった。

www.redphos.com

 

結果

特段変わったことはなく、地道に読み続けている。

 

 

……しかし、ざっくりと独学の方向性を記録するだけのはずが、いらんことまで長々書いたせいで、こんな分量になってしまった。次回からはもっと簡潔にやろう。じゃないと続かん。

残る2項目も駆け足で。

 

 

語学2「中国語聴音」

英語は必要だから学ぶのだが、中国語は「趣味」に近い。まあ、仕事で役立つ日が来ないとも限らないが、それを主な目的とはしていない。

詳しくはこの過去記事を。

 

www.redphos.com

 

結果

全く取り組めなかった。時間が足りない。

 

仕事「情報収集」

仕事に必要な情報を集めるための技法を、体系的に学んでみたいと思い、この本を購入した。 

勝つための情報学 バーチャルからリアルへ (扶桑社新書)

勝つための情報学 バーチャルからリアルへ (扶桑社新書)

 

 

情報が氾濫していくこれからの時代、どのように情報の真偽を見分けるかは、死活的に重要になるだろう。そのような技法を、本書から学べればいいと思っている。

 

結果

本書は読了、というか読むのを中断。批判的な記事を1つ書いた。記事中でも述べたように、内容に活用可能性はあるんだがなぁ……。

www.redphos.com

 

 

*1:このような人類史の大勢を把握できる良いゲームがある。Civilizationシリーズだ。しかし注意されたし。これは悪魔の誘いでもある。